人工膝関節置換術(TKA)

人工膝関節置換術とは

変形性膝関節症や関節リウマチによって傷んで変形した膝関節の表面を取り除いて、人工関節を骨にかぶせる手術です。



変形性膝関節症とは

膝関節は、毎日体重の負担を受けながら動かしているため、長年に渡って使っていると、軟骨が徐々に擦り減ってきます。加齢に伴い軟骨も十分に再生されなくなると、更に軟骨の下の骨も擦り減ってきます。そして関節の表面がデコボコになり、滑らかな動きが阻害されて、生じた炎症から痛みを出すのが変形性膝関節症です。日本人の場合、すねの骨が内側に彎曲しているので、体重のかかり方から主に内側の軟骨が擦り減り、徐々にO脚になることが多いのが特徴です。



関節リウマチとは

指、手関節、肘、膝、足関節、更には脊椎の関節など、全身の関節に特異的な滑膜炎がおき、軟骨・骨が破壊される疾患です。初期の症状は関節炎に伴う腫れと痛みですが、進行すると関節の軟骨やその下の骨が破壊され、関節の脱臼や変形につながります。膝関節ではリウマチが進行すると膝が伸びなくなったり、変形と痛みのために歩けなくなったりします。


治療

程度が軽い場合は、投薬や運動療法といった保存的療法で症状を和らげることができます。ただし、特に高齢者において、痛みが継続する場合や極端な変形で歩くことができなくなった場合に、人工膝関節置換術をおこないます。また関節リウマチが進行した場合にも、同様の手術をおこないます。



当院ではTKA(人工膝関節置換術)を行う際にKneeAlign2®を使用しています。


手術から退院までの流れ

  • 手術翌日からリハビリテーションを開始します。
  • 日常生活への復帰を目的として、可動域拡大、筋力強化、歩行練習、日常生活動作練習などを行います。
  • 手術後2日目から歩行練習を開始できます。
  • 安定した歩行、階段昇降やトイレ、入浴などの日常生活動作がスムーズにできるようになることで退院となります。